香港について

【香港の環境問題】大気汚染や環境汚染などの実態を数字から読み解いてみた

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現在中国大陸では大気汚染が深刻化しており、その影響は日本にも出ています。

PM2.5や黄砂など様々な問題・課題が叫ばれている昨今、この問題について詳しくなることは地球の環境問題について考える上で、とても重要なことでしょう。

PM2.5とは?

PM2.5とは車の排気ガスから出る細かい粒子のことで、「Particulate Matter(粒子状物質)」の略です。

2.5とついているのは、その粒子の大きさが2.5μm(0.0025mm)だからです。400倍くらいにしてようやく1mm、視認できる大きさになるものすごく小さな粒子です。PM2.5が私たちの及ぼす影響としては、(ものすごく小さいので)肺の中に侵入し、喘息や気管支炎などの呼吸器系の病気を発症する可能性があります。

また、発ガン性物質である、ということも頭に入れておきましょう。

1.香港の大気汚染・環境汚染について

香港は年間を通して、気温が高く、湿度が高いことで有名です。

湿度を感じないように室内はエアコンのクーラーをガンガンにかけていてカーディガン必須という状況も知っている人は多いのではないでしょうか。

香港では濃霧が街の景色を覆ってしまう時があるので、この様子で大気が汚れすぎていると感じる人が多いかもしれません。

冒頭に中国大陸の大気汚染について軽く触れましたが、香港にも影響がないわけではありません、お隣なのでどうしても風に乗って黄砂・PM2.5は飛来してきてしまいます。

しかし、結論から言うと、香港の大気の様子としては、綺麗ではないが特に不安を感じるレベルではないと言うのが実情です。霧ではなくスモッグが景色を覆ってしまうこともあるので、注意・対策は必要です。

香港の大気汚染・環境汚染の状態は香港天文台(http://www.hko.gov.hk/contentc.htm)を見れば知ることが可能です。

香港天文台のサイトでは、気温や天気などの基本情報はもちろん、スモッグの状況や台風の状況も知ることができます。(香港の台風:シグナル8発令時もこちらのサイトで警報の状況をウォッチングすることができます。)

香港のスモッグについて

霧だけではなく大陸から流れる工場煤煙によるスモッグの影響により、景観が白くなってしまうことがあります。

スモッグというのは、正式名称は光化学スモッグと言いますが、車や工場から出た排気ガスが紫外線を浴びることによって、化学変化が起こり、それらが集まることによって「スモッグ」と呼ばれるようになります。

スモッグが滞留してしまいその空気にさらされてしまうと、下記のような症状に襲われることになります。

  • 目が充血する
  • 呼吸が苦しくなる
  • 喉が痛くなる
  • 手が痺れる
  • 咳が止まらなくなる

晴れの日で、無風状態の時にスモッグは発生しやすいので、警報が出たらすぐに屋外での活動を中止できるように気をつけておきましょう。

大気汚染のデータを読み解いてみると

香港天文台では、スモッグの量をウォッチングしていて、視界距離8km以下をスモッグとして発生時間や発生場所の統計をとっています。

こちらを見ると、2004年、2011年に大気汚染が悪化したタイミングはあったものの、そこからは改善されているようです。

2004年 218 168 98 180 77 61 27 129 138 223 102 149 1570
2005年 350 94 108 237 26 14 23 68 163 160 172 87 1502
2006年 230 173 138 132 30 1 31 62 41 250 90 79 1257
2007年 148 90 68 115 130 16 1 62 152 173 38 305 1298
2008年 107 168 173 123 54 2 31 1 127 154 58 102 1100
2009年 110 130 112 165 39 9 9 82 20 184 84 195 1139
2010年 191 89 176 109 113 20 0 51 58 58 191 169 1225
2011年 272 190 207 159 101 26 36 50 66 72 75 145 1399
2012年 193 93 54 83 14 22 10 144 35 91 63 85 887
2013年 214 95 102 112 54 1 0 38 18 76 53 215 978

 

細かいデータを見て見ると、2004年の視界が8km未満の時間合計は1570時間で、年間66日ぐらいが視界不良だったということがわかります。

更に次の年の2015年についても1月の半分近くが視界不良だったということもわかります。

2016年のタイミングでそれが3分の1以上視界不良の時間が減っているのですから、状況は改善されてきていると言っても問題ないでしょう。

 


(出典:香港天文台

次に、1981年から2010年までの1年間の視界不良の時間の推移を見てみましょう。

こうして見ると、12月から4月のちょうど冬に当たる時が視界不良の時間が多いように見てとれます。

一般的に、夏よりも冬の方が大気汚染物質の濃度が高くなる傾向にあります。

なぜ冬の方が大気汚染物質の濃度が高くなるのかというと、気温が低いことによって地面が冷え、それによって空気が低いところに滞留してしまうからです。※夏はこの逆で大気汚染物質は空気の冷たい上空に拡散していく

もう一つの理由として考えられるのは、中国大陸では冬場にまだ石炭暖房を使用している家庭が多く、その結果大気汚染物質の量が相対的に多くなってしまうことです。

そしてその発生した大気汚染物質はお隣の香港に風に乗ってやってきてしまう、という流れですね。

しかし、もちろん毎日濃度が高いというわけではなく、風の吹いた日は青い空が見えるほど晴れるので安心してください。

香港の大気汚染のレベルをリアルタイムで確認

下記のサイトでは、香港の大気汚染の状況をリアルタイムで観察することができます。


(出典:香港の大気汚染:リアルタイム気質指数ビジュアルマップ

危険度レベルの基準は下記の通りになります。

指数 大気質指数の分類
0 – 50 良い
51 -100 普通
101-150 敏感な人には健康に良くない
151-200 健康に良くない
201-300 極めて健康に良くない
300+ 危険

 

基本的に香港全域で見ても、50-150のレベルの間にとどまっています。

大気汚染のレベルとしては、普通もしくは敏感な人にとっては良くない、というぐらいのレベルです。

2.香港での大気汚染の対策

一流のオリンピック選手が郊外を理由にオリンピックの参加を拒否したと言うような話もあるくらい中国大陸では大気汚染は深刻です。

しかし、香港の場合は、風向きによっては青空が顔を見せる機会も多く、大陸からの風が来ない山岳地帯の南側は空気が綺麗な場所も多いです。

そこまで神経質にならなくても、少しPM2.5対策をする、くらいの感覚で過ごしていれば普通に生活できそうな状況ではありますが、大気汚染のレベルが上がってくるかもしれないという可能性を考えて対策についておさらいしておきましょう。

【屋内の場合】

  • 空気清浄機を部屋に設置し、フィルタをPM2.5のものに変える
  • 空気が良好な日はしっかりと換気をする
  • うがいと手洗いをこまめに行う

【屋外の場合】

  • なるべく屋外での活動は避けるようにする
  • PM2.5対策用のマスクをつける

国自体が対策しなければ大気汚染・環境汚染は悪化の一途を辿りますので、しっかりと国には環境汚染対策をしてほしいと思いながらも、自分の中での対策はしっかりと行っていくようにしましょう。

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